北の民家の会とは

設立の趣旨

幾世代もの風雪に耐えてきた北海道の民家をはじめとする伝統的な建築物が、経済・社会構造や生活様式等の変化の中で取り壊され、また、農山漁村のいっそ うの過疎化の中で失われようとしています。黒光りのする大黒柱、手斧で削った太い梁、木彫りの欄間等…伝統的な日本の住まいは、地元に育った木とその地域 の人々の技術で、それぞれの風土と暮らしにあった特色ある民家を形成してきました。民家は、いちど滅びれば再び得ることの出来ない、日本人が創造した「日 本の住文化」の傑作といえます。
今日、リサイクルを意に介しない経済性優先の社会の進展は、人間の生存すら脅かす地球的規模の環境破壊をもたらしており、環境循環型の生・生産・社会シ ステムの再構築が強く求められています。住まいとしての民家の再生リユースも、一つの大きな社会的テーマとなっています。
こうした自然環境や地域文化を見直す動きなどが強まる中で、北海道での伝統的な建築物の良さを再認識し、再生を手がける人々が増えつつあります。民家再 生の社会的な啓発を進めるとともに、より広範囲に再生リユースが行われるよう、全道的なネットワークづくりと持続的に活動するために、「北の民家の会」を ここに設立するものです。

設立までの経過

平成12年に空知管内で農村景観の保全方法を検討する事業が実施された際、事業の関係者は、現在では入手が困難な大径木を使った民家などの伝統的な工法で建てられた建築物が、再利用もされずにただ廃棄されている現状に直面しました。
この現状に衝撃を受けた有志が、いま再利用を促す行動を起こさなければ後世に取り返しがつかないと懸念し、各方面へ働きかけたところ、平成14年度から 空知支庁で、民間古建築物に含まれる貴重な材料(古材)の利用を促す、「木の良さ再発見(古材の再生)事業」がはじまり、地域の人達にリユースへの関心が 急速に高まってきました。
そこで、今後も古材の利用を促す活動を永年継続していくとともに、活動の場を全道に広め、古材に関わる生活文化の再構築を目指して、組織を設立することとなりました。

特定非営利活動法人 北の民家の会